『変わる』大学に行く意味

働き方

フィリピンでの留学生活で色々な人に会いました。中でも、韓国資本の学校だったこともあって韓国の方と知り合う機会が多かったです。彼らと話をする中で、1つ気が付いたことがありました。それは、韓国では就職にあたって大学の名前が重要視されているということ、だから、韓国の学生にとって有名な大学に行くことが大事だということ。

私もかれこれ15年くらい前に大学受験をしているのですが、(っていうかもうすでにそんなに経っているのか…時が過ぎる速さにちょっとビビります。)大学受験をする際にいわゆる名の通った大学に行きたいと思いました。なぜなら、韓国の学生と同様に、就職する時楽できるというのと、「○○大学に行っています」というのがある種のステータスになると思ったからでした。

今思うと、この時もう少し考えていれば…とか思いますが、大学生なんてそんなものかもしれない…。

大学受験当時、猛烈にやりたいことが見つかっていない学生にとっては、幸せな人生を送るための安全な道は、有名な大学に入ることだったと思います。なぜなら、大手企業は、有名大学出身の学生を優先して採用していたからです。そして、大手企業に入ることは、その後の人生をある程度保証してくれると考えられていました。

だから私も名前で企業を選択しましたし、その企業に入れたことを家族は喜んでくれました。

この考え方の前提は、大手企業は中小企業に比べて安定していて潰れにくいということでした。そして、潰れにくい=お金を継続してもらえることが保証されていて、お金を使ってもの(家や車やブランド品など)を購入していくことこそが幸せにつながっているという考え方だったと思います。

実際にそのレールに乗った私ですが、今、そのレールから完全に外れた場所にいます。なぜなら、レールに乗って生活していることと自分の価値観ややりたいことに隔たりを感じたからです。そもそも社会についてほとんど知らずに飛び込んだ職だったので、自分の想像と違うこともたくさんありました。それも経験と思いつつ仕事を続けましたが、やっぱり違うという結論を出して6年後に辞めました。給料はそれなりに頂いていましたが、残業を沢山して給料を沢山もらっても、それほどお金を使って買いたいものがなかったです…。(車やブランド品に興味なく…)

最初の仕事に合わないと感じたのは、ある意味当たり前かなと思います。私は高校、大学時代にいくつかバイトを経験しましたが、これは好きだけど、これは好きじゃないとかありました。従って、1つ目に選んだ会社が自分にベストマッチということはなかなかないんじゃないかと。(私の場合、2社目に4年間勤めましたが、そこも辞めました。。)

就職にこの例を当てはめるのはわがままかもしれません。ただ、働くという意味では同じだし、嫌いなものを好きになるのはなかなか大変。多くの人は、働く=「簡単に辞めるのはよくない」とか「転職するのは大変」とか「家族のために年収ダウンは受け入れられない」etc・・・という社会に出ると色々出てくる制約や当たり前だと思われている価値観が人を縛って、動きにくくさせているのだと思います。

そして、「辞めなければある程度の生活は保証される」という甘い誘惑?が動きを鈍らせているのも確かでしょう。

でも、大手企業でも大きな赤字を出す企業が登場する時代です。大手企業も雇用をどこまで守れるのか分からない状況に突入しています。韓国のLGやサムスンだって、他人ごとではないはずです。

そんな時代でも、名前や就職に有利という理由で大学を選択していいのでしょうか?

大事なことは、大学の名前などではなくて、自分がやりたいと思うことや、市場が求めているスキルを学べる大学(場所)を選択するってことだと思います。なぜなら、何かの分野で特別に秀でていることや市場が求めているスキルをもっていることこそが、なにより安定につながるからです。1つの職場でうまくいかなくても、自分に価値があれば違う職場で雇ってもらうことが可能なはずです。

仕事を選ぶ時も同じで、名前で選ぶのではなくて何をやりたいかや、何を学びたいかで決めた方がいいと思います。企業の大きさだけみても、大企業には大企業の良さ、悪さがあると思いますし、中小企業には中小企業のよさ、悪さがあると思います。

考えなければいけないのは、どこにいくかではなくて、何のために、なぜそこにいくのかということなんだと思います。

これからは、こういう考えをする親が増えるようになると、自然と子供は大学を受験する年齢になった時に自分の将来に合った大学を選び始めたり、もしかすると大学に行くよりもすぐに就職するほうがよい場合もあるでしょう。

私、30代になっても恥ずかしながら正直まだ迷っている部分あります。ただ、10年働いてやっとこさ少しわかった部分があるので、そこを念頭に置きながら、生きていこうかなと。

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