今日は算数です。
PBRは株価純資産倍率というらしいですけど、もう少しくだいていうと「今の時価総額が純資産の何倍か」を表す数字です。(くだいてないかもですが…)
よくいわれているのは、PBRが1を下回ると時価総額が純資産を下回ることを意味するので、1を下回ったタイミングで株を買うと、仮にその会社が解散したときには買った価格よりも多くの分配がもらえるであろうということで、PBR1を下回っている株はお買い得というものです。
ただ、純資産に額面通りの価値があるのかはよくよく調べないとわからないと思うのです。なぜなら、純資産に計上されている利益剰余金(いままで出した利益)は流動資産や固定資産に変わっています。その資産が今なおその価値があるのかは不明です…また実際に会社を清算するとなったら、色々な費用がかかって資産が目減りすることだってありそうです…
というわけで、PBRはしっかり財務諸表の中身を吟味できないと本当のところはわからないので素人には難しく突っ込んで考えてきませんでした。
しかし!
先日投資の本を読んでいたらある式を発見しました。
PBR=PERxROE
この式を日本語で書くと…
株価/1株あたりの純資産=株価÷1株あたりの利益 x 1株あたりの利益/純資産
…となります。
んーぱっとわからないので具体的に考えてみます。
この表は京セラの数字です。
2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | 2022年3月期 | |
株価(高値) | 8,345 | 7,042 | 7,764 | 7,610 | 7,408 |
株価(安値) | 5,613 | 5,127 | 5,320 | 5,456 | 6,055 |
1株あたりの経常利益 | 344 | 372 | 394 | 311 | 526 |
1株あたりの純資産 | 6,159 | 6,000 | 6,441 | 6,862 | 7,604 |
自己資本比率 | 74.3% | 76.3% | 74.8% | 74.2% | 73.3% |
PER(経常・株価高値時) | 24.2 | 18.9 | 19.7 | 24.4 | 14.6 |
PER(経常・株価安値時) | 16.3 | 13.7 | 13.5 | 17.5 | 11.4 |
PBR(株価高値時) | 1.35 | 1.17 | 1.21 | 1.11 | 0.97 |
PBR(株価安値時) | 0.91 | 0.85 | 0.83 | 0.80 | 0.80 |
ROE(経常利益) | 5.6% | 6.2% | 6.1% | 4.5% | 6.9% |
この数字を先ほどの式に当てはめて経年推移を考えてみると…
PBR(下降)=PER(下降)xROE(横ばいor多少上昇)
となります。
つまり…
利益、純資産は増加、かつROEも横ばいだけれども株価が上昇しないのでPBRが下がっている状態と読み取れます。株価が安いまま放置されているのか、それとも上昇しない理由が他にあるのかはわかりませんが、売買のよりどころにはなりそうな気がします。
PBRの経年変化をみるとわかることがあるというのは発見でした。
そんな京セラはぐいぐい上がってます!
今日はなにかあまいものが食べたいなぁ(おわり)
コメント