新年2回目の更新です。なんとなくまだ正月ボケが抜けない中なんとか1週間クリアしました。今週末は、のんびり3連休です。「少しはアウトプットしないとなぁ~」と思いましたので、ちょっと考えてみたことをアップします。
こないだこんなニュースがありました。
M&A(合併・買収)助言を手掛けるレコフによると、日本企業の海外企業のM&Aが2012年1月から11月末までの累計で467件に達した。過去の年間最多は1990年の463件で、年末まで1カ月を残し、22年ぶりに最多を更新した。11年年間は455件だった。
(日経新聞WEB版 2012年12月5日付)
日本企業が海外企業を買収すると聞くとなんとなくいいイメージがあります。なんでいいイメージがあるのかなと考えてみると、一般的に買収=強い企業が弱い企業を買うというイメージがあるからかなと思いました。つまり、買収が増える=日本企業が強いみたいに感じるってことかな。
この記事に書かれている22年前の1990年に日本企業の海外企業のM&Aが最多になったというのは、おそらくバブルで資金力が豊富な日本企業が海外企業を買いまくった結果だったのでしょうね。これをみても、買収=日本が強いという思考になってしまいます。
でも、最近日本の経済は調子よくないです。失われた20年とか言われているし。日本が強い=買収が多いという訳ではないのではないかなと。2012年の買収企業数が最大になったというのは、円高も大きな要因だと思うけど、お金の使い道が少なくなって、使い道のないお金が買収に向いているのではないかとも思うのです。
今の日本の状況をみると、国内市場は人口の減少などで未来に対してあまり期待がもてない状況が続く中で、国内に投資することができない。それから、これからなにか技術を育てるということにお金を使うのであれば、既存の技術を持っている会社を買収して自社の技術にしてしまえばいい。こういう発想なのかなと思ったりします。
でも、この考えは少し危ないなと感じます。なぜなら、日本に投資して育てないということは、日本の技術力に投資することをやめるということを意味しているとも思うからです。スピードについていくためには、もちろん買収は有効な手段なのかもしれないのですが、もう少し長い目で見た時には、日本の技術をどうしていくのかという視点も必要なことではないのかなと感じます。
こんなことを考えてみると、もう1つの視点が生まれました。それは、日本企業で海外企業に買収される企業ってどれぐらいあるのかなと。買収されるのは、さっきの逆でなんとなく悪いイメージがありますが、本当にそうかなと・・。
最近私の周りでは、外資系企業にあこがれ?のようなものを抱く人がいたりします。グローバル化が進み、日系の大手企業が苦しむ中で、外資系企業への転職に希望を抱くというのはなんかわかる気がします。(実際にやっていけるかは別にして・・)
この感情の根っこにあるのは、外資系企業の方がこの先勝ち残っていけそうだなということを感じているんだと思います。ということは、買収されて海外資本の会社になるというのも、そんなに悪いことではないのかもしれないとも思えてきます。
ただ、実際に買収されている企業ってそんなに聞かないです。買収される=魅力がある企業なのですが、そういった企業が少ないということなのかもしれません。アメリカは、自国内で新しいテクノロジーを開発した企業が大手企業に買収されることが頻繁に起こっていますが、日本ではなかなか聞きません。日本企業は、国内でなかなかそういった企業を見つけられないので、国外へ出ていくのでしょうか。
実際に日本企業に買収された海外企業はどう感じているのだろう。
ふーむ。
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